定率減税の廃止は妥当か!? 住民税が高い!住民税増税のからくり

定率減税の廃止は妥当か!?

平成19年より経済状況の改善等を踏まえ、景気対策として導入した定率減税の措置が廃止されました。

これは景気が十分回復した(そうか?)ので、暫定処置であった定率減税を廃止し、税率を元へもどす、つまり、増税ではない、というのが政府の説明です。

このことによって、所得税は平成19年分(平成19年1月以降の源泉徴収及び平成20年2月〜3月に行われる確定申告)から、住民税は平成19年度分(平成19年6月以降に納付)から廃止されました。

この定率減税の廃止によって昨年より、所得税が10%、住民税が7.5%引き上げられています。


定率減税廃止の内容


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図をご覧ください。06年には所得税が税額の10%(12万5千円を限度)控除され、、住民税は所得割額の7.5%(2万円を限度)に控除されていました。
所得割額とは下式で示されます。

  所得割額 = 課税総所得金額(所得金額−所得控除額)× 税率 − 税額控除額

なんだかよく分かんないですね。要するに住民税の7.5%(2万円を限度)が06年は控除されていたということですね。

これらの控除が07年から廃止される、すなわち税額が上がるということです。私たち納税者には間違いなく増税と見えますが、税率が元にもどるだけだ、ということだそうです。

定率減税廃止でどれくらい税金があがるの?


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モデルケースをご覧ください。年収500万円の夫婦子2人家庭で、年額で17,600円の増税、年収700万円で年額41,000円の増税となります。

そして、サラリーマンの方の場合、今年の1月から所得税の住民税への委譲が実施され、住民税へ付け替えられる税率で5%分が引き下げられ、一方で定率減税廃止で所得税額の10%控除がなくなっていますから、差し引き税は下がったようにみえます。あまり気づいた方はおられなかったのではないでしょうか?
そして6月には一気に住民税がドンと引き落とされたということですね。

定率減税が導入された理由


定率減税が導入された理由というのは下記の通りです。当時のアジア通貨危機(平成9年7月)が背景にあります。
・金融危機:大手金融機関の破たん(平成9、10年)
・名目成長率:△1.8%(平成10年度)
・民間企業設備:△8.9%(平成10年度)〔名目対前年度比〕
・民間最終消費支出:0.0%(平成10年度)〔名目対前年度比〕 など

定率減税の推移


平成11年度分〜17年度分まで、実に長きに渡って、下記の通り大幅な定率減税が実施されていたのです。
・所得税:税額の20%相当額を控除(25万円を限度)
・住民税:税額の15%相当額を控除(4万円を限度)

そして昨年も引き続いて定率減税は行われたのですが、実にこっそりと控除率は半減されたのです。
・所得税:税額の10%相当額を控除(12.5万円を限度)
・住民税:税額の7.5%相当額を控除(2万円を限度)

そしていよいよ今年、8年間に渡って継続された大幅な減税が終わりを告げたのです。

定率減税が廃止される根拠


定率減税が廃止される根拠は下記の通りです。
・主要銀行の不良債権額:26.8兆円(平成14年)→4.6兆円(平成18年3月)
・名目成長率:+2.0%(平成18年度見通し)
・民間企業設備:+4.8%(平成18年度見通し)〔名目対前年度比〕
・民間最終消費支出:+1.8%(平成18年度見通し)〔名目対前年度比〕など

景気は回復したが、国民の所得は悪化している


主要銀行の不良債権が良化したのは、膨大な税金が投下されたこと、この間とんでもない低金利が実施されたこと、銀行は儲けているのにまったく税金を免除されていること、などが原因です。

民間企業の業績が良化いているものの分配は従業員にはいかず、そのすべてが株主に還元されている、といっても過言ではありません。業績が回復した最大の理由は国民の消費が増加したわけではなく、企業がせっせとリストラを進め、本来、専門職にしか認めてこなかった派遣を工場にも認可したため、企業の固定費や経費が大幅に良化し、反面、国民の中に多くの低所得層を生んだことにあります。

これで、定率減税が廃止されるのは、またもや国の借金を企業ではなく、国民一人一人に求めるもので、たいへんな悪政といえるのではないでしょうか?
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